英文法

英語の「分詞」|現在分詞と過去分詞の使い方や文構造、文中での役割を徹底解説

 

この記事では、英語の「分詞」である、現在分詞と過去分詞の使い方や文構造、役割を徹底解説していきます。

英語の分詞には「現在分詞(動詞+ing)」と「過去分詞(動詞+ed)」の2種類があり、動詞を語形変化させる必要がありますよ。

現在分詞と過去分詞は、文中で形容詞や副詞の役割を果たします。

英文の構造や修飾を正しく理解していないと、分詞の役割を理解できないので、例文を参考としながら使い方を見ていきますね。

 

英語の分詞とは

 

英語の分詞には、現在分詞と過去分詞の2種類があります。

現在分詞は、動詞の語尾に「-ing」を付ければ完成。過去分詞は、動詞の語尾「-ed」を付けると完成。(過去分詞の場合は不規則変化もある)

現在分詞は「〜している」「〜する」のような能動的な意味、過去分詞は「〜される」「〜されている」「〜された」のような受動的な意味を表します。

分詞(participle)は、動詞が語形変化して「形容詞的」に用いられるもの。動詞と形容詞の両方の役割を持っていると考えるべき。

現在分詞と過去分詞を名前からイメージすると、「時制が関係しているのかな?」と思いますが、両方とも「現在・過去・未来」についての表現が可能なので、名前にとらわれないようにしましょう。

 

英語の分詞|現在分詞

 

英語の現在分詞が文中でどのように使われているかにフォーカスしながら、解説を進めていきますね。

現在分詞は、名詞を修飾(具体化)する役割や、進行形と「SVC」で補語になる役割を持ちます。

現在進行形は「be動詞+動詞の-ing形(現在分詞)」で作られますよね。

もちろん現在進行形も大切な英文法ですが、現在分詞の最も大切な役割が「名詞を修飾して詳しく説明すること」なので、この記事では修飾(具体化)に1番注目しますね。

 

1 現在分詞|名詞を前から修飾

 

現在分詞は、名詞を前から修飾(具体化)する「形容詞」の役割を持ちます。基本的には前から修飾する場合、現在分詞単独(1語)で使われますよ。

一方で現在分詞のかたまりが「2語以上」の場合には、名詞の後ろから修飾しなければなりません。

ちなみに、分詞が前から名詞を修飾する場合は「排他・分類・概念」を表しており、後ろから修飾する場合には名詞の「一時的状態・状況」を説明していますよ。

 

現在分詞|例文

  • I saw a crying girl.
  • 私は泣いている女の子を見た。

 

上記英文では、現在分詞「crying」が名詞「girl(女の子)」を前から修飾していますね。

「girl」だけでは情報が少ないので、動詞と形容詞の両方の性質を持つ現在分詞とセットにすることで、名詞を具体的に表現できるのです。

「現在分詞+名詞」の語順で、現在分詞が名詞を修飾している場合には、名詞を具体的に表現して詳しい説明をしている、と考えましょう。

現在分詞「crying」は動詞「cry」が語形変化したもの。「cry」の語尾に「ing」を付ければ「crying」が完成。

さらに現在分詞は「〜する」「〜している」のような能動的な意味となるので、「crying」が「泣いている」という日本語訳。

 

2 現在分詞|名詞を後ろから修飾

 

「現在分詞+名詞」を上述しましたが、現在分詞は名詞を後ろから修飾することも可能。

現在分詞が名詞を後ろから修飾するパターンが最も大切であり、文構造を見極める必要があります。

 

現在分詞|例文

  • I know the girl sitting on the bench.
  • 私はベンチに座っている女の子を知っています。

 

上記英文では、「sitting on the bench」という現在分詞のかたまりが、名詞「the girl」を後ろから修飾(具体化)していますよ。

「a girl」を具体的に表現したいために、現在分詞を使って表現の幅を広くしているのです。

現在分詞に関わらず、英語は構造(形)を正しく把握することが重要。

「the girl sitting(名詞+現在分詞)」の形を瞬時に捉えることが大切であり、完全な文と修飾エリアで分かれていると認識しましょう。

上記では「I know the girl(SVO)」が「完全文」。「sitting on the bench」が「修飾の役割」を果たしている箇所。

英語の文構造を正しく理解することによって、英文を読むスピードが速くなったり、リスニング時に英語がスムーズに聞けるようになったりしますよ。

さらには現在分詞を使った英文「I know the girl sitting on the bench.」を理解するときに、関係代名詞を補うと文構造がわかりやすくなりますよ。

 

現在分詞|例文

  • 1 I know the girl sitting on the bench.
  • 私はベンチに座っている女の子を知っています。

関係代名詞|例文

  • 2 I know the girl(who is)sitting on the bench.
  • 私はベンチに座っている女の子を知っています。

 

上記例文2のように、英語の「関係代名詞」を使うことで、名詞を修飾(具体化)することが可能。「the girl」が人で単数なので「who is」を使いますよ。

「who is」が省略された結果、「sitting」単独になっていると考えれば文構造が理解しやすいです。

本質的な英語力を高めるためには、文構造と修飾の理解が大切です。

関係代名詞による名詞の修飾を理解すれば英語力がグッと上がるので、知識を深めたい方は以下記事を参考にしてください。

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3 現在分詞|SVCの補語

 

英語の現在分詞は、第2文型「SVC」の「補語(C)」になることが可能。現在分詞が文中で形容詞の役割を果たします。

 

SVC|例文

  • This book is interesting.
  • この本は面白いです。

 

上記は「SVC」の第2文型。「補語(C)の interesting」が「主語(S)の This book」を説明していますよ。

「interest(動詞)」を形容詞的に使うために、「interesting(現在分詞)」に変化させたのです。

動詞の「interest」は「(物・事が)(人に)興味を持たせる・関心を持たせる」という意味。

現在分詞「interesting」は、「興味を持たせるような」→「面白い」というニュアンス。

 

4 現在分詞|現在進行形

 

英語の現在進行形「be動詞+-ing」を作るときにも、現在分詞が使われますよ。実は「be動詞+-ing」の「-ing」が現在分詞なのです。

 

現在進行形|例文

  • I am studying English.
  • 私は今英語を勉強している最中です。

 

動詞「study」の語尾に「ing」を付ければ、現在分詞「studying」が完成。「今まさに〜している最中」という意味を表現。

現在進行形では、「現在分詞」が形容詞として働いていると考えるよりも、「be動詞+現在分詞」の語順を覚える方が大切かなと。

現在進行形は「今〜している最中」という本質や、文構造を理解することが大切です。

進行形の知識を深めたい方は、以下記事を参考にしてください。

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英語の分詞|過去分詞

 

現在分詞に続き、英語の過去分詞が文中でどのように使われているか見てきましょう。

過去分詞は、名詞を修飾(具体化)する役割が最も大切。さらには、現在完了と受け身を使う時に、必ず過去分詞が伴いますよ。

現在分詞より過去分詞のほうがボリュームがあるかもしれませんが、英語力を高めるために思考を深めていきましょう。

 

1 過去分詞|名詞を前から修飾

 

過去分詞を使って、名詞を前から修飾(具体化)することが可能。文構造と意味を見てきましょう。

 

過去分詞|例文

  • I bought a used car.
  • 私は中古車を買いました。

 

上記例文では、過去分詞「used」が名詞「car」を前から修飾しています。

「car(名詞)」を具体的に表現したいために、形容詞の役割を持っている「used(過去分詞)」を使っているのです。

動詞「use」の語尾に「d」を付ければ、過去分詞「used」が完成。

名詞の詳しい説明をしたい場合には、形容詞を使う必要がありますよね。過去分詞が形容詞の性質を持っているので、名詞と一緒に使うことが可能。

上記の「a used car.」を直訳すると「使われた車」。「使われた車」→「中古車」という意味。

過去分詞が前から名詞を修飾する場合は「排他や分類」を表すので、日本語訳がピッタリですよ。

 

2 過去分詞|名詞を後ろから修飾

 

「過去分詞+名詞」を上述しましたが、過去分詞を使って名詞を後ろから修飾(具体化)することもできますよ。「名詞+過去分詞」の形に注目しましょう。

 

過去分詞|例文

  • This is the letter written in English.
  • これは英語で書かれた(書かれている)手紙です。

 

上記英文では、「the letter」を具体的に表現するために、過去分詞「written in English」が用いられています。

「written(過去分詞)」が「the letter(名詞)」を後ろから修飾している形。動詞「write」が不規則変化した形が、「written(過去分詞)」なのです。

過去分詞を作るときは、基本的に「動詞」の語尾に「ed」を付けるだけですが、「write」→「written」のように不規則に変わる場合もあります。

上記では「This is the letter.」の第2文型(SVC)で英文が完成しており、「written in English.」は修飾のエリア(形容詞の役割)。

文構造を正しく理解するためには、完全文と修飾エリアを見極める必要があるので、常に形にフォーカスしましょう。

 

さらには「This is the letter written in English.」において、「the letter」と「written」の関係性を見ていきますね。

上記では、「the letter(手紙)」が「written(書かれた・書かれている)」という関係性なので、受け身の意味を表す過去分詞が使われています。

「The letter is written.(主述)」に置き換えて考えると、「手紙が書いている(能動的=現在分詞)」、もしくは「手紙が書かれている(受動的=過去分詞)」のどちらなのか理解しやすくなりますよ。

 

「the letter written in English.」では「written」の直後に目的語がありません。(※「in English」は前置詞句)。

第3文型「SVO」で使う動詞を、受け身の形にする場合は、目的語(O)を主語の位置に持ってくるので、過去分詞の直後には目的語が存在しないのです。

 

3 過去分詞|SVCの補語

 

英語の過去分詞は、「SVC」で感情を表す際に使いますよ。

 

SVC|例文

  • I am satisfied with your work.
  • 私はあなたの仕事に満足しています。

 

上記英文では、動詞「satisfy」が過去分詞「satisfied」に変化していますね。

「satisfy」は「(物・事)が(人)を満足させる」という意味。「満足させる」を受け身の形にすることで、「満足させられている」=「満足している」のような意味に変化。

「Your work satisfies me.(あなたの仕事が私を満足させます)」という元の英文から、過去分詞を使った受け身の文「I am satisfied with your work.(私はあなたの仕事に満足しています)」に変わっています。

「I am satisfied.(私は満足させられている)」と訳すのではなく、「私は満足している」と訳すのが自然な日本語ですよね。

人を主語にして感情を表す動詞を使うときは、上記英文のように受け身で使うのが自然。

受け身では「be動詞+過去分詞」の語順となるので、過去分詞が必ず伴いますよ。

 

4 過去分詞|受け身

 

人を主語にして感情を表す動詞を使う際、受け身の文にする必要があることを上記で解説しましたね。

以下では一般的な受け身の英文をご紹介します。受け身は「be動詞+過去分詞」の形で構成されますよ。

過去分詞は、受け身と現在完了形の時に使う専用動詞だと捉えてもいいでしょう。(※現在完了形「have+過去分詞」については後述。)

 

受け身|例文

  • The car is made in Tokyo.
  • その車は東京で作られている。

 

上記英文は、「is(be動詞)+made(過去分詞)」の語順なので、受け身の英文。動詞「make」の過去分詞が「made」。

受け身は「be動詞+過去分詞」で構成され、「現在・過去・未来」の全ての時を表せますよ。

受け身の英文を作るときには、元の英文と比較しながら文構造に対する理解を深める必要があります。

受け身について深く学びたい方は、以下記事を参考にしてください。

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5 過去分詞|現在完了形

 

現在完了形の英文を作るときには、必ず過去分詞が伴いますよ。現在完了形は「have+過去分詞」の語順。

「have+p.p.」の「p.p.」とは「past(過去)participle(分詞)」のこと。

 

現在完了形|例文

  • I have studied English for five years.
  • 私は5年間英語をずっと英語を勉強しています。

 

上記英文は、「have+studied(過去分詞)」の語順で構成されています。「study」の過去分詞が「studied」。

現在完了形の時制は現在。今この瞬間(現在)を起点として、「5年間の継続」を強調していますよ。

過去分詞は名詞を修飾する役割が大切ですが、「have+過去分詞」の形も刻み込みましょう。

現在完了形「have+p.p.」を使えば、原因→結果の因果関係を表現できたり、今も過去と同じ状態が継続していることを表現できたりします。

例文を参考としながら本質理解を深める必要があるので、さらに学びたい方は以下記事を参考にしてください。

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英語の分詞|現在分詞と動名詞の違い

 

現在分詞と同じく、動名詞も動詞の語尾に「-ing」を付け足すことで完成しますよ。

形が一緒な現在分詞と動名詞ですが、英文中における位置や役割が明確に異なります。

英文中で「-ing」が単独で使われているときは、現在分詞が名詞を修飾している、もしくは動名詞が名詞の役割。

現在分詞が名詞を修飾するときの文構造は、「現在分詞(-ing)+名詞」と「名詞+現在分詞(-ing)」となります。

一方で動名詞が名詞の役割をするときは、動名詞「-ing」が「主語・補語・目的語」の位置に直接当てはまりますよ。

 

現在分詞|例文

  • 1 I like the girl playing soccer.
  • 私はサッカーをしている女の子が好き。

動名詞|例文

  • 2 I enjoy playing soccer.
  • 私はサッカーをすることを楽しむ。

 

上記例文1では、「I like the girl.」で英文が完成しており、現在分詞「playing soccer」が修飾の役割を果たしています。

名詞「the girl」を具体的に表現するために、現在分詞の節「playing soccer」が用いられていますよ。

 

上記例文2では、動名詞「playing soccer」が「enjoy」の目的語となっています。

「I enjoy soccer.」をより豊かに表現したいから、動名詞を使っているのです。

「現在分詞」は完全文の外側で、名詞を修飾する形容詞の役割。「動名詞」は名詞の役割を果たすので、完全文の文型内に当てはまります。

英文中で置かれる位置や役割が全く違うため、常に文構造を意識すべきですよ。

動名詞の使い方や文構造、本質的な意味を知りたい方は、以下記事を参考にしてください。

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まとめ|英語の分詞

 

この記事では、英語の「分詞」である現在分詞と過去分詞の使い方や文構造、文中での役割を徹底解説してきました。

動詞の語尾に「-ing(現在分詞)」「-ed(過去分詞)」を付け足すだけで、分詞が完成。

語形変化した動詞の形はシンプルなので、分詞が使われているときの文構造や役割に注目すべき。

本質的な英語力を高めるためには、英語の文構造を正しく理解することが必要ですよ。

「分詞+名詞」「名詞+分詞」の構造であれば、名詞を修飾(具体化)している、と瞬時に捉える能力が大切だと思います。

今回はこれで以上です。

読んで頂きありがとうございました。