英文法

英語の「動名詞」|使い方や文構造、to不定詞との違いを例文を使って徹底解説

 

この記事では、英語の「動名詞」の使い方や文構造、意味を「to不定詞」との違いを明らかにしながら解説していきますね。

実際の例文をつかって具体的な解説をするので、動名詞の本質理解に繋がると思います。

それでは1つひとつ見ていきましょう。

 

英語の動名詞とは

 

英語の動名詞は準動詞の1つであり、品詞的には「名詞」扱い。

動詞の語尾に「-ing」を付けた形が「動名詞」であり、英文の中で「主語」「補語」「目的語」「前置詞の目的語」の役割を果たします。

日本語訳は「不定詞の名詞的用法」と同じで「〜すること」という意味。

 

英語の動名詞|使い方

 

動名詞は英文の中で名詞の役割を果たしており、「主語」「補語」「動詞の目的語」「前置詞の目的語」になることができます。

それぞれのパターンでの使い方を正しく理解するために、例文を参考にしていきますね。

 

1 英語の動名詞|主語の役割

 

動名詞の例文|主語

  • Playing soccer is fun.
  • サッカーをすることは楽しいです。

 

上記では「SVC」の第2文型になっており、「Playing soccer(サッカーをすること)」が英文の主語(名詞)になっています。

「Soccer is fun」の文型でも表現することができますが、さらに幅広い表現をするために「play(動詞)」を「playing(動名詞)」に変化。

このように動名詞を作るためには、動詞に「-ing」を付け足して「名詞化」します。

動詞が名詞化した動名詞は「動詞」と「名詞」の両方の性質を持っていますが、品詞的には「名詞」となり、主語の位置に置くことが可能なのです。

 

2 英語の動名詞|補語の役割

 

動名詞の例文|補語

  • My hobby is playing soccer.
  • 私の趣味はサッカーをすることです。

 

上記の英文は「SVC」の第2文型になっており、「playing soccer」が補語の役割をしています。

「私の趣味」=「サッカーをすること」という関係性。

英文の構造を正しく把握することによって、英文中での動名詞の役割を理解することができるので、文型分けが最優先ですよ。

 

3 英語の動名詞|目的語の役割

 

動名詞の例文|目的語

  • I enjoy playing soccer.
  • 私はサッカーをすることを楽しんでいます。

 

上記の英文は「SVO」の第3文型になっており、「playing soccer」が「enjoy」の目的語の役割を果たしています。

動名詞は動詞の対象(目的語)になることができ、さらには「前置詞の目的語」になることも可能。

動名詞が「動詞の目的語」になる場合は、「すでに行われている形の動詞+動名詞」の組み合わせとなりますよ。

動詞「enjoy」は「普段から楽しんでいる」のようなニュアンスで、「習慣や継続」を表しているため動名詞との相性が良いです。

動名詞自体に「反復」と「繰り返し」の意味が含まれているので、「すでに行われている形の動詞」との相性が優れているのです。

 

4 英語の動名詞|前置詞の目的語の役割

 

動名詞の例文|前置詞の目的語

  • I am interested in playing soccer.
  • 私はサッカーをすることに興味があります。

 

上記英文では「playing soccer(動名詞)」が前置詞「in」の目的語

前置詞は「前置詞+名詞」の組み合わせで表現することが決まっているので、直後には名詞の役割を果たす「動名詞」を持ってくることができます。

前置詞の直後には、動詞「play」を直接置くことはできないですし、名詞「soccer」だけを置くと表現が広がりません。

コミュニケーションにおける表現の幅を広げるために、動名詞が使われていると考えてもいいでしょう。

ちなみに、前置詞の直後に「動名詞」をとるパターンは、TOEICの文法問題でも頻出なので大切な知識ですよ。

 

英語の動名詞|「to不定詞」との違い

 

動名詞と「to不定詞」はどちらも動詞の目的語となります。けれども普通の名詞とは違って「どんな動詞の目的語にもなれる」というわけではありません。

動名詞と相性が良い動詞、「to不定詞」と相性が良い動詞がそれぞれ存在するのです。

動名詞が動詞の目的語になる場合は「反復・中止・逃避系の動詞+動名詞」の組み合わせで、「to不定詞」が動詞の目的語になる場合は「1回限り系の動詞+to不定詞」で構成されますよ。

実際の例文を使って動名詞と「to不定詞」の比較をしてみると、イメージが膨らみやすく理解が深まるはず。

 

1 動名詞が目的語

 

動名詞が目的語|例文

  • I enjoy playing soccer.
  • 私はサッカーをすることを楽しんでいます。

 

上記英文では「enjoy」が「反復」のニュアンスを持っているため、動名詞(反復・繰り返しの意味を持つ)との相性が良いです。

「I enjoy to play soccer.」のように「to不定詞」と組み合わせることはできません。なぜなら「to不定詞」の本質が未来志向だから。

 

2 to不定詞が目的語

 

 to不定詞が目的語|例文

  • I want to play soccer.
  • 私はサッカーをすることを望みます。

 

上記の英文では「want(望む)」が未来のニュアンスを持っている動詞なので、「to不定詞」との相性が抜群

「to不定詞」自体が「未来への到達・方向性」の意味を持っているので、未来のニュアンスがある動詞との相性が良いのです。

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英語の動名詞|後ろに動名詞だけをとる動詞

 

この記事では、動名詞自体が「反復」「繰り返し」の意味を持っており、「すでに行われている形の動詞」との相性が良いことを強調してきました。

後ろに動名詞をとる動詞には明らかな特徴があり、「行動の反復・思考の反復・中止・逃避」のようなニュアンスを持っています。

1つひとつ例文を参考としてイメージ理解を大切にしますね。

 

1 行動の反復+動名詞

 

行動の反復+動名詞|例文

  • I enjoy studying English.
  • 私は英語を勉強することを楽しんでいます。

 

上記の英文では動詞「enjoy」が「行動の反復」を表しているため、動名詞(反復・繰り返し)と相性が良いです。

「enjoy」の目的語が「studying English(動名詞)」となって英文が構成。

 

目的語の役割をする動名詞を「否定の意味」として表現したい場合には、動名詞の直前に「not」を置けば完成します。

 

動名詞の否定文

  • I enjoy not studying English.
  • 私は英語を勉強しないことを楽しんでいます。

 

2 思考の反復+動名詞

 

思考の反復+動名詞|例文

  • I look forward to meeting you.
  • 私はあなたに会うことを楽しみにしています。

 

上記英文では、「look forward to(楽しみにしている)」が「思考の反復」を表していますよ。

何か楽しみにしているときは、「頭の中でぐるぐる思い描いている」「考えだしたら止まらない」状態になっているので、動名詞(反復・繰り返し)との組み合わせが適しているのです。

文構造としては、動名詞のかたまり「meeting you」が前置詞「to」の目的語になっているパターン。

前置詞の「to」と「to不定詞のto」を見極めないと、「I look forward to meet you.」のような英文を考えてしまいます。

前置詞が「to」の場合で、「to+-ing」の形になっているときは注意をしましょう。

 

3 中止系の動詞+動名詞

 

中止系の動詞+動名詞|例文

  • I will finish reading the book soon.
  • 私はすぐにその本を読み終えます。

 

上記英文では「finish」が「中止系の動詞」であり、中止系の動詞は動名詞(反復・繰り返し)との相性が良いですよ

「何かを中止する行為」と動名詞(反復のニュアンス)の相性が良いため、上記のパターンが成立すると思われます。

 

4 逃避系の動詞+動名詞

 

逃避系の動詞+動名詞|例文

  • I avoid meeting you.
  • 私はあなたに会わないようにしている。

 

上記の英文では「avoid」が「逃避系の動詞」であり、動名詞(反復・繰り返し)との相性が良いです。

動名詞は「過去志向」、to不定詞は「未来志向」のニュアンスがあるので、「過去のことが含まれているか?」「これから(未来)のことを表現しているか?」にフォーカスしましょう。

 

動名詞とto不定詞で意味変わる動詞

 

この記事では、動名詞と「to不定詞」の本質的な違いを述べてきましたが、ここからは動名詞と「to不定詞」の両方を目的語にできる動詞を例文と合わせて紹介しますね。

同じ動詞が使われていても、「過去志向(動名詞)」「未来志向(to不定詞)に区別できるので本質をおさえましょう。

 

1 remember

 

「remember」例文

  • I remember meeting you.
  • 私はあなたに会ったことを覚えています。(過去志向)
  • I remember to meet you.
  • 私はあなたに会うことを覚えています。(未来志向)

 

上記英文はどちらも「SVO」の第3文型になっており、「remember」の目的語に動名詞が置かれている場合と、「to不定詞」が置かれている場合に分けられますよ。

「remember+動名詞」の場合は「過去のこと」、「remember+to不定詞」の場合は「これからのこと(未来)」に対する表現として捉えましょう。

動名詞と「to不定詞」の両方を目的語として取れる場合には、「過去志向」なのか「未来志向」なのかという観点で考えれば、意味理解がスムーズに進みます。

 

2 try

 

「try」例文

  • I tried speaking English.
  • 私は試しに英語を話してみました。
  • I try to speak English.
  • 私は英語を話そうと努力します。

 

上記の英文からわかる通り、動名詞とto不定詞の本質的なイメージを理解していれば、瞬時に対応が可能。

「動名詞(過去志向)」なのか「to不定詞(未来志向)」なのかをイメージとして捉えておくことが大切です。

 

3 forget

 

「forget」例文

  • Don’t forget meeting her.
  • 彼女に会ったことを忘れないでください。(過去志向)
  • Don’t forget to meet her.
  • 彼女に会うことを忘れないでください。(未来志向)

 

上記では「forget+動名詞」の英文が過去に対する表現、「forger+to不定詞」の英文が未来に対する表現をしています。

「すでに会ったこと(過去)」「これから会うこと(未来)」のような日本語訳に注目してみましょう。

 

4 regret

 

「regret」例文

  • I regret going to the party.
  • 私はパーティーに行ったことを後悔しています。
  • I regret to say that I can’t go to the party.
  • 残念ながら私はパーティーに行くことができません。

 

上記では「regret+動名詞」の英文が過去に対する表現、「regret+to不定詞」の英文が未来に対する表現をしています。

シンプルに「未来志向」なのか「過去志向」なのかを考えればOK。

 

英語の動名詞|動名詞の現在完了形

 

ここからは発展的な用法として「動名詞+現在完了形」を例文を使って紹介しますね。

動名詞の現在完了形は「having+過去分詞」の文構造で作ることが可能。

 

「having+過去分詞」例文

  • I remember having met you before.
  • 私は以前あなたに会ったことを覚えています。

 

上記の文構造を見てみると「having+過去分詞」の形になっているので、正しく作られていることがわかります。

上記の英文では「having+過去分詞」(動名詞の現在完了形)にすることで、「あなたに会ったこと」という過去の経験を強調しています。

現在完了形を使うことによって「感情や事実、状況」を強調することができるので、とても大切な表現です。さらに知識を深めたい方は以下記事を参考にしてください。

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英語の動名詞|動名詞の受動態

 

次の発展的用法として「動名詞+受動態」の表現も例文を参考として紹介しますね。

動名詞の受動態は「being+過去分詞」の形で表すことができて、日本語訳は「〜されること」。

 

「being+過去分詞」例文

  • I hate being ordered.
  • 私は命令されることが嫌いです。

 

上記の英文では「being+過去分詞」の形になっており、意味が「命令されること」。

通常の受動態の形が「be動詞+過去分詞」であり、動名詞と組み合わせるために「be」の語尾に「ing」を付け足した「being」を使っています。

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英語の動名詞|現在分詞との違い

 

この記事では最後に、動名詞と現在分詞の違いを解説しますね。

動詞の語尾に「-ing」を付けた形が動名詞であると説明してきましたが、動名詞と同じく現在分詞も「-ing」で表せます。

動名詞(〜すること)は英文中で名詞(主語と補語、目的語)の役割が可能。

一方で現在分詞(〜している)は、英文中で名詞を修飾する「形容詞」の役割を果たしますよ。

両方とも形は一緒ですが英文中での役割が全く異なるので、文構造にフォーカスしましょう。

 

現在分詞|例文

  • I like the girl living in Tokyo.
  • 私は東京に住んでいる女性が好きです。

 

上記では「I like the girl」で英文が完成しており、「living in Tokyo」は修飾の役割をしている箇所です。

名詞「the girl」を具体的に表現するために、現在分詞「living」を使って後ろから修飾しているのです。

動名詞は名詞の役割をするので「SVOC」の5文型内に置かれますが、現在分詞は形容詞(修飾)の役割をするので5文型の外側に位置しますよ。

現在分詞との使い方や文構造、文中での役割を深く理解したい方は、以下記事を参考にしてください

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コラム|英語の動名詞

 

TOEICや海外ドラマで「動名詞」が前置詞の目的語になるパターンをよく見かけるため、何個か例文を紹介しますね。

 

動名詞|例文

  • 1 I am interested in studying English.
  • 私は英語を勉強することに興味があります。
  • 2 I am committed to studying English.
  • 私は英語を勉強することに専念しています。
  • 3 I look forward to playing soccer.
  • 私はサッカーをすることを楽しみにしています。
  • 4 I am used to speaking English.
  • 私は英語を話すことに慣れています。
  • 5 I am good at playing tennis.
  • 私はテニスをすることが得意です。

 

まとめ|英語の動名詞

 

この記事では、英語の「動名詞」の使い方や文構造、意味を実際の例文を参考として徹底解説してきました。

英文中での動名詞の位置や役割を正しく理解し、本質的な意味をイメージしながら勉強を進めることで、効果的な英語学習が可能となります。

今回はこれで以上です。

読んで頂きありがとうございました。