英文法

英語の「関係副詞」|関係副詞の使い方と、関係代名詞との違いを徹底解説

 

この記事では、英語の「関係副詞」の使い方と、関係副詞と関係代名詞の違いを徹底解説していきます。

英文中で「関係副詞」を使うことで、「場所・時・理由・手段」に関する先行詞を具体的に表現できますよ。

関係副詞と関係代名詞を見極めるために、例文を参考にして「文構造」と修飾に注目しますね。

 

英語の関係副詞とは

 

「関係副詞」は関係代名詞と同様に、先行詞を修飾して具体的に表す役割を持っています。

場所を修飾するときは「where」、時を修飾するときは「when」、理由を修飾するときは「why」、手段を修飾するときは「how」を使いますよ。

 

関係副詞|例文

  • This is the house where I live.
  • これは私が住んでいる家です。

 

上記では、「the house(場所)」を修飾するために、関係副詞「where」が使われていますね。

「the house(先行詞)」を具体的に表現したいから、関係副詞の節「where I live」が後ろからかかっているのです。

英語は「結論→具体」の順序で、感情や事実を表すことが多いので、「先行詞→関係副詞」の語順を刻み込みましょう。

「関係副詞」を使うことで、具体的な情報を付け加えられるのだ、と覚えればOK。

 

先行詞を具体化できる「関係代名詞」の使い方や文構造は、以下記事を参考にしてください。

英語の関係代名詞|「who」と「whom」「which」「that」「whose」の使い方を徹底解説この記事では、英語の関係代名詞の基本となる「who」「whom」「which」「that」「whose」の使い方を徹底解説します。関係代名詞の本質を理解するためには、英文の構造と、修飾(具体化)の理解が最も大切です。関係代名詞が使われるときの文構造やルールを正しく理解していれば、TOEICや日常会話にも生かすことができます。私自身が英語学習初期の頃、修飾の意味すら正しく理解していなかったので、かなり噛み砕いて文法解説を行います。...

 

英語の関係副詞|使い方

 

「場所・時・理由・手段」をさらに具体的に表すときに、「関係副詞」を使って明確に述べることが可能。

関係副詞の使い分けは先行詞の種類に合わせるので、以下の表を暗記しましょう。

 

先行詞関係副詞
場所where
when
理由why
手段how

 

関係副詞「where」と「when」、「why」「how」が使われるときの文構造を正しく理解するために、例文を参考としながら解説を進めますね。

 

1 英語の関係副詞|where

 

関係副詞「where」は、場所を表す「先行詞」を修飾する場合に用いられますよ。場所を具体的に表現できるということ。

関係副詞「where」と関係代名詞「which」との違いも下記で明らかにします。

 

関係副詞|where

  • This is the house where I live.
  • これは私が住んでいる家です。

 

上記では「This is the house.」が「SVC」の第2文型で完成しており、「where I live」が文の外側に位置していますね。

場所の先行詞「the house」を具体的に表すために、関係副詞「where」を使って後ろから修飾しているのです。

「the house(家)」が「どのような家なのか?」を具体的に表現したいから、場所を具体化できる関係副詞「where」が選ばれました。

「the house」を「where I live」が修飾しているということが最も大切な知識ですが、「where I live」の中身にも注目しましょう。

 

「This is the house where I live.」において、関係副詞「where」の塊が「the house」を修飾する役割を果たしています。

「where I live」関係副詞の節中では、「where」が副詞の役割を果たしているのです。

なので関係副詞「where」の節中では、文型が完成している「完全な文」となりますよ。主語や目的語が欠けていないということ。

一方で、関係代名詞「which」を使った場合では、関係代名詞の節中が「不完全文」となります。(主語や目的語が欠けている)

関係副詞と関係代名詞の使い分けは、節中が「完全な文」なのか「不完全な文」なのかで判断できるのです。

 

1-1 英語の関係副詞「where」vs 関係代名詞「which」

 

関係副詞「where」と関係代名詞「which」の違いは以下の通り。

 

関係副詞|where

  • 1 This is the house where I live.
  • これは私が住んでいる家です。

関係代名詞|which

  • 2 This is the house which I live in.
  • これは私が住んでいる家です。

 

関係副詞「where」を使った場合は、関係副詞の節中「where I live」が「完全な文」として成立しています。

「live」が自動詞なので、「SV」の第1文型で英文が完成。完全か不完全を見極めるときは、自動詞と他動詞に対する知識も必要です。

自動詞の可能性を考えられないと、動詞「live」の直後に目的語がないから「目的語が欠けている不完全な文かも?」と感じてしまうかもしれません。

 

関係代名詞「which」を使った場合は、関係代名詞の節中が「不完全な文」となりますよ。

上記例文2では「which I live in」の中で、前置詞「in」の目的語が欠けています。

関係代名詞は節中で主語や目的語の役割ができるので、「in」の目的語が「which」だと考えてOK。

 

  • 関係副詞の節中 ⇛ 主語や目的語が欠けていない「完全」な文
  • 関係代名詞の節中 ⇛ 主語や目的語が欠けている「不完全」な文

 

関係代名詞か関係副詞を見極めるために、関係詞の節中が「完全 or 不完全」に意識を向けましょう。

 

2 英語の関係副詞|when

 

関係副詞「when」は、「時」を表す先行詞を修飾する時に用いられますよ。「when」はしばしば省略されます。

 

関係副詞|when

  • Today is the day when I give her a present.
  • 今日は私が彼女にプレゼントをあげる日です。

 

上記では、時を表す「the day」を具体化するために、関係副詞「when」が使われています。

「the day(日)」とは「どんな日なのか?」を明確に表しているのですよ。

「Today is the day」で英文が完成しており、「when I give her a present」の塊が「the day」を修飾しています。

「when I give her a present」の中は「SVOO」の第4文型が完成しており、主語や目的語が欠けていない「完全な文」となっていますね。

関係副詞「when」+「完全な文」の組み合わせで作られているのだ、と文構造を刻み込みましょう。

 

3 英語の関係副詞|why

 

関係副詞「why」は「the reason」を先行詞として、具体的な理由を述べられますよ。

 

関係副詞|why

  • I don’t know the reason why she is angry.
  • 私は彼女が怒っている理由がわからないです。

 

上記では、「the reason(理由)」を具体的に表すために、関係副詞「why」が用いられています。

「I don’t know the reason.(私は理由がわからない)」だけだと、明らかに情報が少ないですよね。

英語は具体的な情報を後ろから付け足すので、「why she is angry(関係副詞の節)」が後ろから「the reason(先行詞)」を修飾しているのです。

 

文構造の視点では、関係副詞「why」に続く文が、「完全」か「不完全」かに注目しましょう。関係副詞より後ろの部分は、主語や目的語が欠けていない「完全な文」になりますよ。

「why she is angry」では、「she is angry(SVC)」が完全文で欠けがないので、「why+完全文」が成立していますね。

 

4 英語の関係副詞|how

 

関係副詞「how」は「the way(方法)」を先行詞として、具体的な方法や手段を表せますよ。

 

関係副詞|how

  • I will show you(the way)how I drive this car.
  • この車をどのように運転するか見せてあげます。

 

関係副詞「how」を使うときは、先行詞「the way」は省略されて用いられます。

実際は、「I will show you how I drive this car.」という文で表現され、関係副詞「how」の塊が、1つの目的語のように見えますね。

 

「I will show you the way」が第4文型で完成しており、先行詞「the way」を関係副詞の塊「how I drive this car」が後ろから修飾していると考えればOK。

「how I drive this car」の中は、「how+完全な文」で作られていますよ。

「I drive this car」は第3文型で欠けがないので、完全な文だと判断可能です。

 

英語の関係副詞と関係代名詞の違い

 

関係副詞「where」の解説で、関係代名詞と関係副詞の違いを説明しましたが、最後に関係代名詞と関係副詞、前置詞+関係代名詞の使い分けを述べますね。

例文を3つ並べて文構造を比較すれば、理解が深まると思います。文構造と欠けに注目しましょう。

 

関係代名詞|例文

  • 1 Tokyo is the city which I was born in.
  • 東京は私が生まれた町です。

関係副詞|例文

  • 2 Tokyo is the city where I was born.
  • 東京は私が生まれた町です。

前置詞+関係代名詞

  • 3 Tokyo is the city in which I was born.
  • 東京は私が生まれた町です。

 

関係代名詞か関係副詞を見極める上では、関係詞より後ろの文が「完全」か「不完全」かで判断しましょう。

関係代名詞の例文1では、「which+不完全な文」で構成されていますよ。

「which I was born in」において、前置詞「in」の目的語が欠けているため、「不完全な文」だと判断できるのです。

関係代名詞自体が主語や目的語の役割を果たせるため、「in」の目的語が「which」だと考えてもOK。

 

関係副詞の例文2では、「where+完全な文」で構成されていますよ。「where」の後ろは名詞の欠けがないということ。

「where I was born」の中では、「I was born」が「SV」の完全文になっています。

「be+born」で文が完成しているため、「born」の直後にはもともと目的語がないのです。

 

前置詞+関係代名詞の例文3では、「in which+完全な文」で作られていますよ。関係副詞「where」を「in which」で置き換えているのです。

「in which」の「in」の直後に目的語が欠けているから、「in which」に続く文が完全な文になる、と考えてもOK。

上記で比較したとおり、関係代名詞と関係副詞、前置詞+関係代名詞の使い分けにおける1番のポイントは、関係詞の後ろが「完全な文」か「不完全な文」かを見極めることです。

補足事項として、関係代名詞と関係副詞、前置詞+関係代名詞のニュアンスの違いを以下に記載しますね。

 

  • 1 Tokyo is the city which I was born in.

⇛ 関係副詞「where」に比べてカジュアル

  • 2 Tokyo is the city where I was born.

⇛ 最もニュートラル

  • 3 Tokyo is the city in which I was born.

⇛ 関係副詞「where」に比べてかなりフォーマル

 

まとめ|英語の関係副詞

 

この記事では、英語の「関係副詞」の使い方と、関係副詞と関係代名詞の違いを徹底解説してきました。

関係副詞と関係代名詞を正しく理解するためには、文構造と修飾の視点からアプローチしましょう。

関係副詞を正しく理解すると、具体的な英語表現が可能になるので、英語力の底上げに繋がるかと。

今回はこれ以上です。

読んで頂きありがとうございました。