この記事では「使役」の文構造と意味を徹底解説していきます。
英語の使役は、TOEICの長文中と文法問題で頻繁に使われるため、正しく理解することが大切です。
使役は「お願いや要求」をするときに使えるため、日常会話に生かすことが可能ですよ。
TOEICは「コミュニケーション能力を測るためのテスト」なので、日常会話で頻出する表現がTOEIC頻出表現にもなるのです。
最初に使役動詞の「let」「make」「have」を1つずつ紹介していき、最後には構文として覚えるべき「SVO to do」の本質を紹介しますね。
僕自身のTOEICスコア
英語の使役とは
英語の使役とは、相手に動いてもらうための言い方、やり方のことです。
「〜させる」「〜してもらう」という意味で、「要求や命令、お願い」を表せます。
使役のパターンとして、使役動詞と使役構文に分けて覚えましょう。
使役動詞には「let」「make」「have」の3つがあり、使役構文が「SVO to do」の型をとりますよ。
コミュニケーションにおいて「相手にお願いすること」が大切なので、コミュニケーション能力にフォーカスしているTOEICでは、使役が重要表現として頻出するのです。
使役動詞がTOEICに頻出する
使役動詞には「let」「make」「have」の3種類があり、「〜させる」「〜してもらう」という日本語訳は共通していますが、ニュアンスが大きく異なります。
使役動詞「let」「make」「have」は、意味上すでに使役の意味を持っている動詞となりますよ。
TOEICはコミュニケーション能力にフォーカスしているため、使役動詞を使って相手にお願いする場面が多いです。
実際にTOEIC Part7 の中では、使役動詞や使役構文「SVO to do」が使われている英文が答えの根拠になりやすいですね。
1 TOEICでよく見る 使役動詞「let」
最初に使役動詞「let」の文構造とニュアンスを紹介しますね。
「let」を使うときは「S(主語)+ let(動詞)+O(目的語)+ do(動詞の原形)」の語順で英文が作られます。
文型としては「SVOC」の第5文型となりますが、使役の文構造を理解して覚えるときには、どれにも当てはまらない「新しい文型」として考えたほうがスムーズに理解ができますよ。
文構造の理解が最も大切であり、目的語の後に「動詞の原形」が来ることを必ずおさえましょう。
文構造を正しく理解してから、ニュアンスの違いを把握することが大切です。
例文を使って「let」のニュアンスを見ていきますね。
「let」は「自由に、あるがまま好きなようにさせる」というニュアンス。
「let」の例文
- My mother let me go to the party.
- 母は私がパーティーに行くことを許した。
- ⇛ パーティーに行きたいと言っている私の好きにさせた。
「let+目的語+動詞の原形」の文構造を正しく理解してから、「好きなように〜させる」という核のイメージを考えてみましょう。
さらにTOEICでよく見る「let」のパターンを文構造に意識を向けながら見てみますね。
「let」の例文
- Please let me know if you have any questions.
- もし何か質問があれば私に知らせてください。
TOEICでは「let」が使われている英文に頻繁に出会います。
特に上記のように「Please let me know~」で表現されることが多いので、もはやフレーズとして暗記しておいても良いかと。
文構造的には「let(動詞)+me(目的語)+know(原形)」の語順となっています。
「let」を使う際の正しい文構造を事前に理解していれば、Part7の長文中で出会ったときにスムーズに対応できますよ。
2 TOEICで見る 使役動詞「make」
次に「make」の文構造とニュアンスを紹介しますね。
さきほどの「let」と同様の文構造となっており、「S(主語)+ make(動詞)+O(目的語)+ do(動詞の原形)」の語順で作られます。
最大のポイントとしては、目的語の後に動詞の原形しか来れないということ。
「make」のニュアンスに関して、例文を用いて説明します。
「make」の例文
- My mother made me go to the party.
- 母は私をパーティー行かせた。
- ⇛ 母が私を強制的にパーティーに行かせた。
「made+目的語+動詞の原形」の文構造となっていることを確認してから、ニュアンスを考えていきましょう。
「make」は「無理やり、強制的に〜させる」というイメージ。
それに応じて、要求する側と受ける側の関係性が大切です。
例えば、母が子どもに対して「強制的に〜させる」ということは成立しますが、逆であれば成立しません。
「相手の意志に関係なく、無理やり行動を促す」ことに繋がるので、使う場面と関係性を考えましょう。
3 TOEICで見る 使役動詞「have」
最後に「have」の文構造とニュアンスを紹介します。
文構造としては2パターンありますよ。
- S(主語)+ have(動詞)+O(目的語)+ do(動詞の原形)
- S(主語)+ have(動詞)+O(目的語)+ done(過去分詞)
文構造を見極めるときは、目的語の有無で判断するのがいいでしょう。
過去分詞「done」が使われている場合は、直後に目的語がないことが多いです。
「have」のニュアンスを例文を使って見ていきますね。
「have」の例文
- My mother had me go to the party.
- 母は私をパーティーに行かせた。
- ⇛ 普段立場が上である母が、私をパーティーに行かせた。
「had+目的語+動詞の原形」の文構造になっていることを確認してから、ニュアンスを考えていきましょう。
文構造を確認する理由は、正しい文構造の把握がリーディング力とリスニング力の向上に繋がるからです。
「have」には「相手の行動を所有する」という核のイメージがあります。
なので、社会的に立場が上である人が下の人に使いますよ。
「所有しているから要求を聞いてもらって当然」というニュアンス。
日常会話においては、使役の「have」を使うシチュエーションと、相手との関係性をしっかりと考えるべきかと。
使役構文「SVO to do」がTOEICに頻出する
これまで紹介してきた使役動詞に続いて、ここからは使役構文について徹底的に掘り下げていきますね。
使役構文とは、「SVO to do」の型で構成されている英文のこと。
- 「SVO to do」⇛「主語+動詞+目的語+to不定詞+動詞の原形」
日本語訳は、使役動詞と同様に「〜させる」「〜してもらう」といった「お願いや要求系」の意味となります。
TOEICでは「SVO to do」の英文が答えの根拠となることもあり、コミュニケーションにおいては、色々な言い方で相手にお願いや要求をすることが求められます。
要素(品詞)ごとの役割は、以下のとおり。
- S ⇛ 要求やお願いをする人
- V ⇛ 要求の程度、ニュアンス
- O ⇛ 要求を受ける人
- to do ⇛ 要求の内容
さらに具体的なイメージをするために、例文を使って本質を見ていきますね。
「SVO to do」の例文
- I will encourage you to study English.
- 私はあなたが英語を勉強するように励まします。
上記例文における、品詞ごとの役割が以下のとおり。
- 私 ⇛ 要求を出す人
- 望む ⇛ 要求の程度
- あなた ⇛ 要求を受ける人
- 勉強する ⇛ 要求の内容
上記のように役割を理解した上で、「SVO to do」の文構造で理解するのが最適ですが、「O to do」の箇所が「SV」の主述関係で成り立っていると考えるのもいいでしょう。
「O ⇛ 要求を実行する人」「to do 以下 ⇛ 実行の内容」のような考え方です。
「SVO to do」の使役構文においては、「V」の日本語訳がわからなかった場合でも、大まかに意味を捉えることが可能です。
「SVO to do」の文構造をとる動詞には特定の単語がありますが、「V」の大まかな意味は「〜させる」「〜してもらう」になります。
英語は文構造によって大まかな意味が決定するので、文型分けが大切ですよ。
TOEICの Part7 では、使役動詞「let」が使われている英文を頻繁に見かけます。
「let」よりも頻繁に登場するのが「SVO to do」の使役構文です。
TOEICはコミュニケーション能力にフォーカスしているので、長文の中では「SVO to do 」が使われている英文がよく出てきます。
さらに「SVO to do」の英文は、答えの根拠になることが多いため、長文を読み進めていく上で注目すべき箇所にもなりますよ。
特に頻出する「S would like O to do」の英文を参考として、文構造と意味を確認しますね。
「SVO to do」の例文
- I would like you to supervise this project.
- 私はあなたにこのプロジェクトを監督して頂きたいと思っています。
上記例文のように「would like O to do」を使って、相手に丁寧にお願いすることがTOEICの英文中では多く見られます。
スムーズなコミュニケーションでは「人に丁寧にお願いすること」が重要ですよね。
なので使役構文の中でもさらに丁寧かつ穏やかに表現できる「would like O to do」が英文中で頻繁に登場するのです。
答えの根拠にも繋がりやすいので、長文を読んでいる中で上記の文構造を見かけたら、より集中度を高めて英文を読むべきかと。
他にもTOEICで頻出する「SVO to do」の文構造を紹介します。
TOEIC頻出「SVO to do」
- ask O to do(〜するように頼む)
- permit O to do(〜することを許す)
- invite O to do(〜するように勧める)
- advise O to do(〜するように勧める)
- expect O to do(〜してほしいと思う)
- allow O to do(〜するのを許しておく)
- need O to do(〜してもらう必要がある)
- require O to do(〜するように要求する)
- would like O to do(〜してほしいと思う)
- want O to do(〜してほしいと願っている)
- remind O to do(〜することを気付かせる)
- encourage O to do(〜するように励ます)
- enable O to do(〜することを可能にさせる)
上記は全て「SVO to do」の文構造になっており、動詞「V」が違うだけ。
動詞「V」によって要求の程度・ニュアンスが変化しますが、
本質としては「〜させる」「〜してもらう」の意味となるので、TOEICの長文で出会ったときは大まかなイメージで捉えれば読み進められます。
特に上記の文構造はTOEICの長文中で答えの根拠になりやすいですし、設問中でも使われるパターンになりますよ。
TOEIC頻出の文構造を日々の学習で理解していれば、本番でアンテナを張りながら読み進められるので、ぜひあらかじめ覚えておきましょう。
英語の使役がTOEIC頻出|まとめ
この記事では、TOEICに頻出する「使役動詞」と使役構文「SVO to do」について徹底解説してきました。
「使役」は相手に自分の要求やお願いを上手に伝えられる英語表現であり、それゆえにコミュニケーション能力にフォーカスしているTOEICで頻出な英文法です。
今回紹介した使役動詞と「SVO to do」の文構造とニュアンスを理解すれば、自身の本質的な英語力が圧倒的に高まりますよ。
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これまで5,000時間以上TOEIC学習を継続してきた中で「スコアを高める効果的な勉強法」を自分自身に深く落とし込みました。
コーチングの中ではこの記事で紹介した「使役の重要性」も徹底解説しています。
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