この記事では、TOEICに出る「to不定詞」の使い方を名詞的用法と形容詞的用法、副詞的用法に分けて徹底解説していきます。
to不定詞の使い方を理解するためには、英文の構造を正しく把握する必要があるので、例文を使って徹底的に掘り下げますね。
TOEIC Part7 では、to不定詞が使われている英文が答えの根拠になることが結構見られます。
特には「to不定詞の副詞的用法」が使われて、目的を表現している英文には注目しましょう。
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英語の to不定詞とは
英語の不定詞の形では「to+動詞の原形」のように「to」の後ろに動詞の原形をとり、この「to+動詞の原形」の形を「to不定詞」と呼びます。
to不定詞には、「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」の3つの代表的なパターンがあります。
TOEICの英文中で正しく日本語訳をとるためには、3つのうちどの用法が使われているかを素早く判断する必要があるので、英文の構造理解が最優先です。
3つの用法における文構造と意味を例文を参考にしながら、1つひとつ丁寧に解説しますね。
TOEICに出る to不定詞|3つの用法
「to不定詞」には3つの基本の使い方があります。
「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」の違いを明らかにしながら、文構造と意味を紹介しますね。
用法の違いによって日本語訳が変わるので、TOEICの英文中では3つの用法を使い分ける必要があるのです。
1 to不定詞|名詞的用法
最初に「to不定詞の名詞的用法」について、例文を使って理解を深めていきますね。
日本語訳は「〜すること」という意味です。
「用法」と聞くと難しく感じますが、「to+動詞の原形」の箇所が名詞の役割をしていると考えましょう。
名詞の役割をするということは、「主語」「補語」「目的語」の位置に「to+動詞の原形」が置かれます。
to不定詞の理解を深めるためには、文型と品詞の知識が核となります。
主語と補語、目的語の場合に分けて解説しますね。
1-1 to不定詞が主語になる場合
名詞的用法|例文
- To study English is important for me.
- 英語を勉強することは私にとって大切です。
上記英文は「SVC」の第2文型になっており、
「To study English」(英語を勉強すること)が文の主語です。
「English is important for me.」だけでも表現できますが、さらに幅広い表現をするために、to不定詞を使って動詞の使える幅を広げているのです。
実際には「to不定詞」を主語に持ってくることは少なく、下記のような「仮主語の it」を使って書き換える場合が多いですよ。
名詞的用法|仮主語
- It is important for me to study English.
- 英語を勉強することは私にとって大切です。
「仮主語の it」を使った英文に書き換える理由は、英文の前半に主語・動詞を出すことによって文構造をわかりやすくするため。
1-2 to不定詞が補語になる場合
名詞的用法|例文
- My plan is to buy a new car.
- 私の計画は新しい車を買うことです。
上記英文は「SVC」の第2文型になっており、
「to buy a new car」が補語の役割をしています。
「私の計画」=「新しい車を買うこと」という関係性であり、車を買うことが「未来の予定」です。
一般的に「be to不定詞」と呼ばれており、未来の予定や運命、義務を表現することが可能ですよ。
TOEICの長文 を読み進めていく中で「be to不定詞」に出会ったら、シンプルに未来のことを表現していると捉えましょう。
辞書で調べると運命や義務などの意味も出てきますが、「未来のことを表現している!」と理解できればとりあえずOKです。
1-3 to不定詞が目的語になる場合
名詞的用法|例文
- I want to play soccer.
- 私はサッカーをしたいです。
上記英文は「SVO」の第3文型になっており、
動詞「want」の目的語が「to play soccer」です。
「want」は未来志向の動詞なので「to不定詞」と相性が良く、「to不定詞」は「前置詞 to」と性質が一緒なので「未来」に対する表現が可能。
「これから起きること」は未来のことなので、「want」のような「1回限り」形の動詞と相性が良いのです。
「to不定詞」が目的語になる場合は、一般論ではない特定のことを表しており「実現するかどうかは不確定」となっていますよ。
TOEICの Part3 とPart4、Part7では、上記3つの中で「to不定詞」が目的語になるパターンを1番多く見かけます。
「to不定詞」以下には動詞が続くので、to不定詞のかたまり内がどのような文構造になっているか注目すべきです。
2 to不定詞|形容詞的用法
次に「to不定詞の形容詞的用法」について例文を参考にしながら使い方を紹介しますね。
「to不定詞+動詞の原形」が形容詞の役割を果たすので、形容詞的用法と呼びます。
日本語訳は「〜するための」「〜すべき」という意味。
2-1 to不定詞の形容詞的用法|目的
形容詞的用法|例文
- I don’t have time to play soccer.
- 私はサッカーをするための時間がない。
上記英文では「to play soccer」が形容詞の役割をしており、直前の名詞「time」を修飾(具体化)していますよ。
形容詞は名詞を修飾する役割を持っており、名詞を具体的に表現できます。
コミュニケーションにおいて「具体的に表現すること」が大切なので、TOEICの英文中では、to不定詞によって具体化されている箇所に注目すべき。
2-2 to不定詞の形容詞的用法|テクニック
ここでは、TOEICの長文を読み進めていく上でのテクニックも紹介しますね。
長文読解時の考え方
- I don’t have time. ⇛ 私には時間がない。
- to play soccer. ⇛ 具体的に言うと、サッカーをするための時間。
to不定詞の形容詞的用法によって後ろから名詞を修飾している場合では、「具体的に言うと」のような日本語をはさむことによってスムーズな読解に繋がります。
前からチャンクごとに捉えていくことで、読解スピードが圧倒的に速くなるため、Part7で設問選択肢との照合に時間をかけられるようになりますよ。
2-3 to不定詞の形容詞的用法|義務
形容詞的用法|例文
- There are many places to visit in Tokyo.
- 東京には訪れるべき場所がたくさんあります。
to不定詞の形容詞的用法の日本語訳のパターンは様々であり、文脈によっては「〜すべき」という訳し方も可能。
本質的に考えると to不定詞自体が「未来志向」のイメージを持っているので、「未来の到達や方向性」を考えるのが大切です。
「〜するための」は「目的」、「〜すべき」は「義務」「おすすめ」を表しており、どちらも未来に対する表現として捉えられますね。
3 to不定詞|副詞的用法
3つ目に「to不定詞の副詞的的用法」について、例文を参考にしながら使い方を紹介しますね。
主には「〜するために(目的)」と「〜して(感情の原因)」の2パターンです。
特には「〜するために(目的)」を表すときに使われているのを頻繁に見かけます。
結果に対する「目的」を表現することによって、主張の説得力を強められるので。
さらに理解を深めるために、例文を参考としてイメージを膨らましますね。
3-1 to不定詞の副詞的用法|目的
副詞的用法|例文
- I study English to pass the exam.
- 私は試験に合格するために、英語を勉強している。
上記英文では「to pass the exam(試験に合格するために)」が、動詞「study(勉強する)」を修飾しています。
「to不定詞」が副詞の役割をして動詞を修飾しているので、「to不定詞の副詞的用法」と呼ばれます。
3-2 to不定詞の副詞的用法|修飾
「to不定詞」を学ぶ上で、「修飾」についての理解を深めることが大切です。
形容詞は名詞を修飾
- to不定詞の「形容詞的用法」も同様
副詞は名詞以外を修飾
- ⇛ 動詞と形容詞、副詞、文全体を修飾
- to不定詞の「副詞的用法」も同様
通常の修飾の知識と、to不定詞の「形容詞的用法」「副詞的用法」における修飾の知識は同様ですよ。
to不定詞の勉強では「修飾」に対する理解を深めることも大切ですが、文構造や因果関係に対する理解を深めることも必須です。
3-3 to不定詞の副詞的用法|文構造
先ほどの例文を参考にして、英文の構造や因果関係を見ていきますね。
副詞的用法|例文
I study English
S V O
to pass the exam.
M
私は試験に合格するために、英語を勉強している。
上記英文では「SVO」の第3文型で完成しており、「to pass the exam」の箇所は「副詞(M 修飾語)」です。
英語は「完全な文」+「副詞扱いの箇所」で構成されているので、正しい構成ですね。
完全な文の外側に「to不定詞」があり、動詞「study」を修飾しているので、「to不定詞の副詞的用法」だとわかるのです。
TOEICの公式問題集を使って「精読」を行うときには、SVOCの振分けやチャンクを意識しながら、1つひとつ英文を丁寧に読んでいきましょう。
3-4 to不定詞の副詞的用法|因果関係
次に英文の「因果関係」を確認していきますね。
副詞的用法|例文
- I study English
⇛ 私は英語を勉強している。(結果)
- to pass the exam.
⇛ 試験に合格するために。(目的)
上記のように、英語は結果ファーストで感情や事実を述べる言語なので、最初に結果が来ることが多いですよ。
「I study English」(私は勉強している)という事実の説得性を高めるために、to不定詞以下で「目的」を表現しています。
「結果⇛目的」の英文構成にすることで「説得性」を高められるので、to不定詞〈副詞的用法〉を使った表現がTOEICや日常会話中で頻出します。
「to不定詞の副詞的用法」が使われている英文は、TOEICのPart3や Part4 、Part7で答えの根拠になりやすいため、長文中でフォーカスしましょう。
3-5 to不定詞の副詞的用法|感情の原因
「to不定詞の副詞的用法」を使うことにより「感情の原因」も表せるため、例文を参考にして解説しますね。
副詞的用法|例文
- I am happy to hear that.
- 私はそれを聞いて嬉しいです。
上記英文では、to不定詞「to heat that」が形容詞「happy」を修飾しています。
話し手の「嬉しい」という感情の原因を詳しく説明しており、「目的(〜するために)」のときと同じく副詞的用法です。
文脈によりますが「嬉しい」という感情を表現するときには、その理由を言いたいですよね。
スムーズなコミュニケーションを生み出すためには、「結果⇛目的」「結果⇛理由」「結果⇛具体内容」のような文構成で表現した方が相手に伝わりやすいです。
TOEICはコミュニケーション能力を測るためのテストなので、コミュニケーションをスムーズにするための表現がTOEICの文中で重要箇所になるのかと。
TOEICでは to不定詞が重要|まとめ
この記事では、TOEICに出る to不定詞の使い方を「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」に分けて、例文を使って徹底的に解説してきました。
to不定詞の文構造や意味を正しく理解すれば、英語の表現の幅が広がり本質的な英語力が向上するので、用法別に1つひとつ積み上げましょう。
特に「to不定詞の副詞的用法」で目的を表す英文は、TOEICや日常会話中で頻繁に登場するため、文構造と意味を自身に定着させるのが良いかと。
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